紙袋伝説!ジョージを探せ!第2回 わらび公園で笹舟と紙飛行機を組み合わせた世紀の大発明

ジョージを探せ・秘密基地

【前回までのあらすじ】

理想の秘密基地を追い求めて何処かへ消えたジョージ。

お祭り好きのジョージは「埼玉県内で面白いことをしていれば出てくる」というが……。

ジョージの行方を追う友人・ジョセフの試行錯誤の旅が始まった。

ジョセフ「面白いことといってもすぐには思い浮かばないなぁ……。ペンギン先生も置いてきたことだし、新たな助っ人がほしいところですが──」

???「我々を」

???「呼びましたかな」

ジョセフ「キミたちは……!!」

ジョセフ「レロレロ!!」

ジョセフ「ポルポル!!」

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レロレロ「行方不明のジョージを探しているそうじゃないですか」

ポルポル「俺らで良ければ力になるぜ!! 我々四人は幼なじみ。水臭いことはナシにしよう」

ジョセフ「それは助かる!! ジョージには『モンハン』を貸しっぱなしだから困っていたんだ」

レロレロ「実は私たちも彼には色々と貸しっぱなしでして。とくにポルポルは大事なモノを持っていかれています」

ポルポル「ああ……シェリー……」

ジョセフ(シェリー?)

レロレロ(妹のように可愛がっていたニンテンドー3DSです)

ジョセフ(ゲーム機本体か。それは難儀な……)

ジョセフ「では、二人も彼が寄ってきそうな面白いことをしてほしい! こちらはこちらで情報を集めてこようと思う」

ポルポル「OK、任されたぜ!!」

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ポルポル「というわけだ。何かいい案はないか、レロレロ」

レロレロ「私に丸投げですか!?」

ポルポル「俺は考えるのは苦手でなぁ。せっかく大きな公園まで来たというのに、童心に帰って遊ぶぐらいしか面白いことが思い浮かばん」

レロレロ「ふむ……それでいいんじゃないんですか」

ポルポル「そうなのか?」

レロレロ「この埼玉県蕨市にある“わらび公園”は我々はもちろんジョージにとっても思い出の地。昔懐かしい遊びをしていれば、抑えきれないノスタルジアにやられて出てくることも十分に考えられます」

ポルポル「なるほどな。とりあえず、川べりで遊んでみるか!!」

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レロレロ「まずは石を使った水切り。定番ですね」

ポルポル「水があったらつい石を投げたくなるよな」

レロレロ「ええ、海を見たら叫びたくなるのと同じくらいには確実に」

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レロレロ「そして、子供のこれによく遊んだといえばこれ、紙飛行機でしょう」

ポルポル「地平線の先まで飛ばしてやれ!」

レロレロ「行けーーー!!」

二人「……」

レロレロ「やはりこの程度では現れませんね……」

ポルポル「もっとアイツの心に響くような遊びをしなければいけないのか」

レロレロ「うーん」

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ポルポル「そうだ、アイツとここに来たときは必ず笹舟で勝負をしていたっけ」

レロレロ「笹舟?」

ポルポル「お前はやったことはなかったか……。ジョージは“笹舟ならだれにも負けない”と豪語するほどの名人だったんだ。実際俺では一度も勝てなかった」

レロレロ「アイツにそんな特技が……」

ポルポル「荒川に笹舟を流して東京までたどり着けるかどうかなんてチャレンジもしていたぞ。さすがにそれは失敗したようだが」

レロレロ「それならば、ここで我々で笹舟対決をすれば、混ざりたがって出てくる可能性はありますね。やってみましょう!」

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レロレロ「ところでポルポル、笹舟ってどうやって作るんですか?」

ポルポル「めちゃくちゃ簡単だぜ」

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ポルポル「葉の上の部分を手前に半分ぐらい折る」

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ポルポル「そうしたら折った部分に左と右にそれぞれ切れ目を入れるんだ」

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ポルポル「次は左側を右の葉と葉の間に入れ込んでくれ」

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レロレロ「こんな感じか?」

ポルポル「そうだ、それを反対側にもやってくれ」

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レロレロ「たしかに簡単ですね」

ポルポル「そうだろ? 子供の頃の俺たちに出来たくらいだからな。笹の葉さえあれば道具なしでどこでも作れるし」

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レロレロ「よし、完成した!!」

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レロレロ「さらに笹を追加で船に刺してマストを作ってみました。ふふふ、すごいぞー、カッコイイゾー」

ポルポル「おいおい、その程度の改造で満足とは……それがお前の限界か? 見ろよ、この俺の最強の笹舟を!!」

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ポルポル「笹舟と紙飛行機を組み合わせた世紀の大発明!! その名もメギドウイング0号だ!!」

レロレロ「笹……舟……!?」

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ポルポル「これはミニ四駆から着想を得たものだ。ウィングをつけることで風を味方につけてスピードを出す。──そう、さながらトライダガーやビークスパイダーのように!!」

レロレロ「あれはそういうものではなかった気がしますけど」

ポルポル「いやいや、セッティングが自由っていう部分は共通してるだろう。これは速いぞ!!」

レロレロ「たしかにそこは自由ですが……。ミニ四駆ならば、ボディに穴を開けて軽量化するという手もありましたね」

ポルポル「ハッ、その手があったか!? さすがレロレロだ!!」

レロレロ(……いや、笹舟に穴開けたら沈みますけど)

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ポルポル「それじゃあ、いよいよ勝負だ。先に向こう岸まで辿り着いたほうが勝者ってことで!! まぁ、この完璧なマシンに勝てるわけはないけどな」

レロレロ「せいぜい吠えていてください。勝つのはこの正統派の笹舟ですから」

二人「よーい、スタート!!」

ポルポル「なに……ッ!!」

レロレロ「スタートした……のに、どちらも動かない……だと……ッ!!」

ポルポル「ハッ、よく見ろ、レロレロ!! ここは川じゃなくて流れのない池じゃないか」

レロレロ「仕方ありませんよ、ポルポル。隣の川は枯れていましたし」

ポルポル「それでも、我々の想いが通じれば動く可能性はある」

レロレロ「そうですね。残念ながらもう沈みかけていますけど」

ポルポル「両者沈没。引き分けか……」

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ジョセフ「キミたち、成果はどうだい?」

ポルポル「ぐっ、俺たちは懐かしくて楽しかったが、ジョージを呼び出すには足りなかったようだ」

レロレロ「面目ありません。そちらの成果はどうでしたか?」

ジョセフ「ああ、それなんだけど。こんなものを見つけた」

三人「こ、これは!!」

ジョセフが見つけてきた謎の紙。

はたして、そこに書かれていたモノとは?

そして、ついに画面に登場すらしなかったペンギン先生……

ジョージ探しに奔走する彼らの明日はどっちだ!?

次回に続く!

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