インターネットで手軽に画像を探せる時代だからこそ、意外と見落としがちなのが“著作権”。特に学校現場では、子どもたちの学びやすさや興味を引き出すために資料や掲示物にイラストや写真を活用することが増えていますが、知らず知らずのうちに著作権を侵害してしまうリスクも。
そんな中、2025年1月17日から埼玉県久喜市のすべての公立小中学校で、画像素材サイト「イラストAC」「写真AC」、そして無料デザインツール「デザインAC」の提供がスタートしました。これは、大阪市西区に本社を構えるACワークス株式会社と久喜市が連携協定を締結したことによるもの。久喜市教育委員会と連携し、教育現場での著作権トラブルを未然に防ぐ取り組みとして注目されています。
背景にあるのは著作権トラブルの増加と教育DXの流れ
学校だよりや地域の広報物などに無断でインターネット上の画像を使用し、思わぬトラブルに発展するケースが全国的に増えています。そうしたリスクを回避するために、安心して使える画像素材を提供することが今や急務に。
今回の取り組みでは、画像の著作権がACワークスに帰属しているため、利用規約を守るだけで手軽に安全に利用可能。クリエイターごとの使用ルールを確認する手間もなく、先生方にとっても嬉しいポイントですね。
さらに、文部科学省が進める「教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の影響もあり、教育現場ではICT活用が進んでいます。デジタル教材やおたより作成などのニーズが高まる中、こうしたサービスの導入はタイムリーで効果的なサポートになります。
教育現場の声も好評!より豊かな学びを後押し
久喜市教育委員会の担当者からは、「著作権の許諾手続きをとることなく、安心してイラスト等を使用することができ、学校の教育活動がより豊かになりました」とのコメントも。使いやすさと安心感が、多くの教育現場で評価されているようです。
デザインももっと楽に!「デザインAC」の魅力
無料デザインツール「デザインAC」は、プロが手がけた日本人向けテンプレートが豊富に用意されており、インターネットブラウザ上で簡単に編集できます。おたよりやポスター、チラシなども、一から作る必要はなし。テンプレートの文字を打ち替えるだけで完成するので、デザインに自信がなくても安心です。
さらに、作成したデータはマイページに保存可能。過去の資料を再活用したり、他の先生と共有したりと、教育現場での業務効率化にも一役買ってくれそうです。
今後の展開にも期待!
今回の久喜市での導入を皮切りに、他の自治体でもこうした取り組みが広がっていくかもしれません。子どもたちの学びを支える先生方の負担軽減、そして教育の質の向上にもつながる、まさに“現場に寄り添うICT活用”と言えるのではないでしょうか。
これからの教育に欠かせない安心と利便性。その一歩を、久喜市が先陣を切って踏み出しました。